抽出前に、針や細いワイヤー、伸ばしたクリップなどでコーヒー粉のベッドを攪拌し、ダマを湯が触れる前にほぐす下準備のこと。ポルタフィルター内の不均一な分布を解消する手段として広めたエスプレッソ愛好家ジョン・ワイスにちなみ命名されました。
動作はシンプル。細い道具を粉の中で小さな円や前後の動きで上から下まで動かす。圧縮はしない。目的は表面全体で粉を均一かつダマのない状態に保つことです。
なぜダマができるのか
挽いた直後の静電気で、微粉が中粒子や微粉同士に貼り付くため——特に細挽き(エスプレッソ)と、刃が温まったあとに顕著。ダマは周囲の粉と異なる速度で湯を吸収するため、抽出が遅れたり、チャネリングを起こしたり、同じ粉量で淹れても味が安定しなくなる原因になります。
フィルターコーヒーで効くタイミング
エスプレッソほどではないにせよ、効く場面はあります。
- 細挽きのハンドドリップ(粕谷4:6スタイルや浅煎りで、チャネリングがクリアな酸味と渋みの境目になるとき)。
- エアロプレスやクレバー——粉が早く圧縮される方式。
- 手動グラインダー——電動コニカル/フラットより静電気が出やすい。
普通の中挽き1:16のV60なら、軽くスウィルする程度で十分なことが多い。同じ条件で淹れても味のばらつきが出るレシピに対しては、WDTを取り入れてみる価値があります。