舌と頬の内側が乾いてすぼまる感覚。渋柿や濃く出しすぎた紅茶が残していくあれです。苦みでもなければ酸でもありません。味ではなく触覚の欠点で、ポリフェノールが唾液のタンパク質と結合することで起きます。
カップのなかでは「このコーヒーはざらつく」「飲み込んだあと口が膜を張ったようにべたつく」として現れます。浅煎りのほうが出やすいのは、原因になる成分が焙煎で飛ばされずに残るからです。
原因
主に2つ。ひとつは、カップの他の部分はまともなのに一部のフェノール成分だけが抽出不足になること。挽き目が粗すぎる、湯温が低すぎる、接触時間が短すぎるときによく起きます。もうひとつは生豆の欠点で、熟した実に混じって摘まれた未熟豆や、乾燥を急ぎすぎた豆です。
ハンドドリップではチャネリングが事態を悪くします。湯が粉床の一部に速い抜け道を見つけ、数秒で流れ落ち、後ろにある甘さを連れずにざらついた成分だけを引き出します。
カップ側での直し方
挽き目を細かく、湯温を 96 °C 方向へ上げ、粉床が均等に抽出できるよう注ぎをゆっくりに。レシピもグラインダーも変えて渋いままなら、原因は豆です。別のロットに替えてください。
スペシャルティに入りたての人がいちばん酸と取り違えやすいのが渋みです。見分けは20秒後の口のなかにあります。明るい酸は唾を湧かせ、渋みは口を乾かします。