個々の味がどれだけはっきりと分かれて立ち上がってくるか。それを指すカップの属性です。クリーンなカップでは、柑橘と花と麦芽と余韻を、それぞれ別のものとして味わえます。全部が溶け合った茶色い塊ではなく。濁りの反対側にある言葉です。
スペシャルティの抽出が、とりわけ浅煎りで最適化しにいくのがこの性質です。何か言うことのあるコーヒーに対して、フレンチプレスよりハンドドリップ(透過式)が選ばれがちなのも、同じ理由です。
クリーンさを助けるもの
- ペーパーフィルター。微粉と油分を捕まえます。ネルや金属はボディをくれる代わりにクリーンさを削ります。
- 浅煎り。焙煎が豆本来の複雑さを均していないぶん、輪郭が出ます。
- きれいな水。ミネラルは適度に。硬度が高すぎる水は味をぼかします。
- 新鮮な豆。焙煎後7〜21日の窓なら、香りが明るく立ちます。
- 均一な抽出。チャネリングは遅れて出てくる成分を引き込み、早い成分を覆い隠します。
クリーンさを殺すもの
深い焙煎(とくに2ハゼ以降の領域)、微粉を出しすぎるくたびれたグラインダー、焙煎後30日を過ぎた古い豆、そして苦みと渋みが他に追いついてしまった過抽出。
クリーンさが常に目的というわけではありません。チョコレート寄りのブラジル ナチュラルや、ボディの大きいインドネシアのように、ボディと焙煎の力を前に出したときがいちばんいいコーヒーもあります。クリーンさは、その豆が「聞く」に値するほど面白いときに使うレンズです。