1回の抽出のために器具へ入れる、乾いたコーヒーの量。グラムで量ります。すべてのレシピの出発点です。「粉量 15g」と書いてあれば、湯が何かに触れる前に 15g の豆を挽くという意味です。
なぜスプーンではなくグラムなのか
スプーンが量るのは体積です。コーヒー豆の 1gあたりの体積は、焙煎度(浅いほど密で、深いほど多孔質)や品種で変わります。ブラジル深煎りをスプーン2杯と、ケニア浅煎りをスプーン2杯では、実際の質量が 3〜4g 違うことがある。淹れはじめる前から 20% のレシピ誤差です。
粉量を量ることが、レシピを決定的なものにします。バリスタの教本も、World Brewers Cup のレシピも、まともなオンラインのガイドも、粉量はグラムで書きます。
標準的な粉量の目安
フィルターコーヒーでは、粉量は器具のサイズと湯量とセットになります。
- 1杯(約 250ml):粉量 14〜18g、比率 1:15〜1:17。
- 2杯(約 500ml):粉量 28〜32g。
- ケメックス 6/8カップ(約 750〜1000ml):粉量 42〜55g。
- エスプレッソ シングル:粉量 7〜10g。
- エスプレッソ ダブル:粉量 14〜22g(いまのスペシャルティは 18g 以上に寄っています)。
粉量で決まること、決まらないこと
薄いと感じたら粉量を増やす。比率はそのまま。濃すぎたら減らす。バランスは取れているのに抽出がずれているなら、粉量は据え置いて挽き目を変える。粉量は量のレバー、挽き目は質のレバーです。この2つを取り違えるのが、家庭での診断でいちばん多い間違いです。
信頼できるスケールは、家のセットアップに対する最も安いまともな投資です。0.1g 単位のものが3千〜5千円で買えます。なしで淹れるのは、暗闇のなかで淹れるようなものです。