コンテンツへスキップ

テクニック

水とミネラル

レベル 上級 目安 2min

コーヒーの98〜99%は水です。水が抱えているものは、そのままコーヒーに出ます。家で淹れる人の多くはグラインダーに何万円もかけて、水には何十円しかかけません。順序が逆です。

効いているのは水の何か

おもに二つです。

  • 総溶解固形分(TDS)——ミネラルの総量。抽出の容量を決めます。蒸留水(TDS 0)は十分に溶かし出せません。硬い水道水(TDS 300以上)は、悪いかたちで溶かしすぎます。
  • 総硬度(GH)炭酸塩硬度(KH)——カルシウムとマグネシウム、対して重炭酸塩。GH は風味成分を引き出し、KH は酸を打ち消します。この二つの比が一杯の輪郭を作ります。

スペシャルティコーヒー協会は TDS 150mg/L 前後、GH 50〜100mg/L、KH 40mg/L 前後を推奨しています。多くの水道水は、どちらかの方向にこの数字から大きく外れています。

水がずれているサイン

歌うはずの豆なのに、一杯が平坦で、鈍く、酸が出ない → KH が高すぎます。炭酸塩がコーヒーの酸を緩衝しています。もっと軟らかい水を試してください。

よそでは普通に飲めるレシピが、荒く、刺々しく、苦い → TDS か GH が高すぎます。水道水を蒸留水か RO 水で割ってみてください。

濃さは足りているのに「水っぽい」「空洞のよう」 → TDS が低すぎます。蒸留水も、未調整の RO 水もこうなります。

同じ豆・同じレシピなのに、家とカフェで味が違う → ほぼ確実に水です。

実際に何を使うか

安いものから凝ったものへ。

  • ミネラル表示のあるボトル入りの水。軟水から中硬水(硬度50〜100mg/L、TDS 150mg/L 前後)を目安に。赤ちゃん用やお茶用として売られている水が、ちょうどいい範囲に入っていることがよくあります。
  • ポット型浄水器:硬度をいくらか、塩素をほとんど落とします。水道水が荒いなら効きますが、もともと味気ない水には効きません。
  • ミネラル剤(Third Wave Water、Lotus、Empirical Water など):蒸留水や RO 水に、計量済みの一包を溶かします。再現性が高く制御もできますが、工程がひとつ増えます。
  • 自分で再ミネラル化:蒸留水に硫酸マグネシウムと重曹を計って加えます。バリスタの沼です。ちゃんと機能しますが、良質なボトル入りの水と比べたときの上積みは小さい。

変える前に確かめる

種類の違う1L のボトルを2本買います。同じ豆を、同じレシピで、それぞれの水で淹れます。並べて飲む。違いは明白です。水道水の一杯が良いほうのボトルと同じ味なら、あなたの水道水は問題ありません。お金は取っておきましょう。

水道水が必要な硬さから大きく外れているなら、抽出用だけボトルに切り替えてください。飲用まで替える必要はありません。

実際に淹れてみる

これを実践に移せるレシピ。

次のステップ

時間管理はGotaにおまかせ。

このレシピをそのまま、iPhoneでステップごとに。各注湯のハプティクス、リアルタイムの注水目標、そして仕上がりを記録する抽出ログ付き。

  • ステップごとの音とハプティクス
  • 分量を変えれば比率も自動調整
  • 保存して抽出を記録

無料 iOS 登録不要 127人のバリスタによる1014件のレシピ